家族の物語と暮らす家
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せっかく信州に暮らすなら 信州らしさを満喫したい
たとえば信州の山の木を使い家をつくること。
たとえば信州の風や清々しさを家の中へ招き入れること。
たとえば信州の緑と仲良く毎日を暮らすこと。
ふるさと信州と繋がる家づくりは、この先ずっと家族と寄り添う物語となっていく。
東西に長い敷地を活かし、南面からリビングへたっぷり日が差すプランにした。真っすぐに連なるLDKの真ん中には、家族がいつも集まるお気に入りのソファがある。テレビの下の棚など、適所に十分な収納も備えた。
ご主人がこだわった大屋根の外観。おおらかな表情で、家族を包み込む優しさを思う。
庭の手入れや家庭菜園の世話も、ここに暮らすようになって趣味になった。
玄関ドアの左手が土間サロン。お子さんも、お子さんの友だちも、もっぱらここから家に出入りするとか。 |
実家の山の木を使ったら 愛着が余計に増したと思う
住まいづくりを他でもない信州ですることは、とっても恵まれたことだと、工房信州の家はいつも教えてくれる。長野市のH邸もそのひとつ。 使う木材はほぼ長野県産で、しかもこの家の柱や梁には、Hさん夫妻の実家の山の木を用いた。信州は森林資源に恵まれていて、山持ちも多い。自分の山の木がわが家をつくるのに使えるなら、それは山持ちの特権というもの。信州以外ではなかなか真似できない豊かさだ。 「思いのほか節が多かったことを父は残念がっていましたが、気になりません。僕らの実家の山の木だと思うと愛着が湧くし、大事にしなくちゃって思いますね。」 そう話すご主人は、コンピューター関連のお仕事をされている。モニターとにらめっこの毎日だから、仕事を終えて帰る場所、家族と過ごす場所は、木の家がいいと思った。しかもこの木の家は、自分たちが子どもの頃から過ごしてきたふるさととつながっている。格別だ。 東西に長い敷地を活かして、まっすぐに連ねたLDKは、南に面して日当たりがいい。お気に入りのグリーンのソファに家族が腰かけると、信州らしい爽やかな風が抜けていく。 薪ストーブを使うことに、当初奥様は不安だった。でも今では家族でいちばん焚くのが上手い。実家の山の木を家づくりに使ったことがきっかけになって、薪材も奥様の実家の山から調達している。「チェーンソー使うのって超楽しいですよ」とご主人。「ナタで薪割すると手首がパンパンになるのだけど、つい夢中になっちゃって」と奥様。 「外が近く感じますね」という土間サロンは、娘さん二人も大好きで、普段は玄関を使わず、ここから出入りする。お子さんの友だちも遊びに来るとそれにならう。土間サロンは、信州の自然と家、信州の温かい人と家族を上手につないでいる。 この家が出来てから家庭菜園も始めた。仕事はご主人がメイン。「幼い頃、祖父母の手伝いをしたことを思い出しながら、土いじりを楽しんでいます」 ストーブ用の薪を携えつつ奥様のご両親がこの家にやって来ると、畑づくりのベテランらしい的確なアドバイスを拝聴する。信州で、信州にふさわしい家をつくること、それが家族の物語となって、Hさん一家にずっと寄り添っている。
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無垢の木の色、壁の白、ソファのグリーンの3色をコンセプトにしたLDK。柱や梁には、ご夫妻のご実家の山の木を使った。 |
2階ホールの壁一面を共有の本棚にした。現在蔵書はほとんどご主人のもの。まだたくさん入りそう。 |
すっきり垢抜けた和室は、壁や天井の雰囲気をLDKと合わせ、全体の一体感を大切にした。 |
吹抜けに浮かぶようなミニ書斎。読書やパソコンを楽しみながらも、家族を近くに感じられる。 |
リビングを見下ろすと、土間サロンが室内と屋外をうまくつないでいる様子が分かる。一方、吹抜けは、広がりある大空間のまとめ役だ。
冬は薪ストーブ一台で家中ぽかぽかと暖かく、夏もインテリアの一部に素敵に馴染む。
階段の壁には、娘さんの写真やご主人が集めた帽子が飾られ、ちょっとしたギャラリーのよう。 |
室内の壁の一部は、ご家族自ら塗って、全員の手形を付け、おはじきを埋め込んだ。家づくりの思い出のひとつ。
玄関の壁のニッチにつくった小さな棚が可愛らしい。その下には、娘さん手づくりの「たのしいおうち」と書かれた飾りがある。 |
洗面台は、奥様が選んだガラスタイルで彩られている。淡いブルーが爽やかな朝にぴったりだ。 |
東南の角に位置する土間サロンは、二面の大きな掃出し窓を開放すると庭と一体に使える。暮らしを外へと伸びやかに広げる舞台装置だ。 |
Voice
Hさんご家族
Q1 |
家の中で一番大切なモノは? |
A |
落ち着けること。家族の時間が楽しいこと。 |
Q2 |
こうしておいてよかった、と思ったことは? |
A |
収納を家の中の適所に設けたこと。おかげですっきり片付きます。それにやっぱり木の家は落ち着きます。 |
Q3 |
工房信州の家に頼んでよかったことは? |
A |
自分たちのイメージに対し、柔軟に対応してくれたこと。壁塗りなど体験を通して、家に愛着を持たせてくれたこと。 |
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Staff |
●著作権について
このページに記載されている記事本文、写真等は「住まいNET信州」VOL.23より転載しています。
こちらの情報の著作権は、住まいづくりデザインセンター信州に帰属します。
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