住むほどに人に街に自然に馴染み、手仕事が後世に残る家
住宅雑誌住まいnet信州 松本市の家
カテゴリ|すべて
幾度も読み返し心の栄養になった物語のように
「つくり手の手仕事が後世に残るような家に住みたい。住むほどに人に街に自然に馴染む暮らしがしたい」子どもの頃に何度も読んで、今もずっと心を温めてくれる物語のように。 |
ダイニングからリビングを望む。目が捉える奥行きに気持ちも安らぐ。 |
実りある余生を送るために選んだ土地、そして住まい
余生をどこで過ごすかというのは、人生において大きな問題だ。生まれ故郷か、思い出の場所か、山里かあるいは海の見える土地か。そして、これと定めた場所で家をつくるとしたら、その住まいは、その人の一大決心をしっかり受け止めるものであってほしい。 I夫妻は、ご主人の定年を機に松本で暮らすことを決めた。転勤で全国を巡ったが、松本で生活するお嬢さんを訪ねるうち、この地がいたく気に入った。 不動産業者に紹介されて訪ねた住宅展示場はあいにく休業日だったが、気に留めた工務店宛に連絡先を記して帰ると、しばらくして数社から便りが届いた。その内の一社、フォレストコーポレーションの郵便には、丁寧な手紙とともに一冊の本が添えられていた。『信州の木の家へ帰ろう』。同社の社長が記した本だった。 奥様はいう。「日本の住宅の課題と向き合い、いい家をつくろうという社長さんの想いがひしひし伝わってきて、何度も読み返しました」 本物の材料を使い、職人の仕事を大事にして、住む人と風土に合った家を丁寧につくっている会社がある。数十年の舎宅暮らしで、これまで住宅産業と無縁だったから、こんな会社が存在すること自体、有難いことだと思った。 |
50坪以上ある大きなお宅も、基本の暖房は薪ストーブ一つ。これも広がり間取りならではの恩恵。 |
ダイニングキッチン。リビングと一体感をもたせながら、家族が落ち着いて食事をとれる空間構成になっている。
瀟洒でいて、しかも堂々とした外観。松本平の景観ともよく馴染んでいる。 |
手をかけられた庭の片隅には立上がり水栓。これも木と陶器のこだわりのもの。 |
住むほどに人に街に自然に馴染み、手仕事が後世に残る家
屋外の空気が、土間サロンや障子といったフィルターを通して、リビングへと伝わってくる。
2階の家族共有スペースの収納引き戸には、柿渋で仕上げた和紙を用いた。 |
土間サロンは、家族のライフスタイルに合わせ、第二のリビングとしても使える。 |
吹き抜け2階の南側に廊下を設けた。有用性も高いし、ホテルのラウンジのような雰囲気も。 |
長野展示場を見たときの感動は忘れられない。幾棟もモデルハウスがあるのに、工房信州の家の周りだけが異空間だった。庭やビオトープと一体となってそこにある家は、これから信州で暮らす自分たちの毎日を容易に想像させた。家の中も屋外もそれらをつなぐ土間サロンも、あの本に綴られた想いのとおりだった。 だからI邸は、長野展示場のモデルハウスをベースに、自分たちの暮らしに合わせ足し算引き算をした。たとえば吹抜けの2階部分を少々狭くしても2階の収納はしっかり確保した。夫妻が一番気に入った家具職人に、キッチンや家具、洗面所などの造作をまとめて依頼した。キャットウォークを安心して歩ける廊下にした。「ここからのリビングの眺めがホテルのラウンジみたいで大好きです」 土間サロンは、「家の中で最も、松本のすがすがしい空気を五感で感じられる場所」とご夫婦は口を揃える。ご主人はここに腰掛け、朝日を背に新聞を読む。奥様はここから表へ出て、霜柱が刻々と溶けていく様を飽くことなく眺める。夜、外の明かりと庭木が織りなすプリーツスクリーンの影絵も素敵だ。 「後世に残る家、住むほどに人に街に自然に馴染み、手掛けた職人さんの手仕事がきちんと伝わる家にしたかったんです」。そう語る二人が辿り着いたのは、信州の木の家だった。 |
室内の木の質感と調和した温もりあるキッチン。家具職人の手仕事が生きている。 |
リビングのすぐ隣には、この春から同居する奥様のお母様の居室がある。 |
ご主人はお気に入りの土間サロンで朝日を背に新聞を読むのが日課。
2階の共用スペースのカウンターは、大人の書斎の趣。 |
洗面所の家具も、キッチンを手がけた職人がつくった。 |
すっきりと上品な玄関。右がリビングへの入口で、左は収納スペース。 |
寝室は東南の角。手前はタンスなどを置いてもたっぷりの広さの衣装室。 |
VoiceIさんご家族 |
打ち合わせに来るのが楽しみでした 担当してくれたインテリアコーディネーターさんは若いのに、家づくりのプロとして常に的確なアドバイスをいただけたことに驚きました。しかも雑談になると、まるで自分の子どもと話しているみたいに打ち解けた雰囲気になって、メリハリのあるとても良好な関係でプランづくりができました。東京から松本へ打ち合わせに来るのが毎回、楽しくて仕方がありませんでした。 本物志向の想いと合致しました 舎宅住まいが長く、それもすべて集合住宅でしたので、家づくりも、一軒家に住むのも初めてでした。でも、前々から建てるならこんな家にしたいという想いがあり、それが工房信州の家のコンセプトと合致したことがいちばん幸せでした。信州の木と職人さんの技を大事にしながら、流行にとらわれることなく、本物をつくろうとしている会社と出会えてうれしかったです。 |
●著作権について
このページに記載されている記事本文・写真等は、住宅雑誌「住まいNET信州」より転載しています。
こちらの情報の著作権は、住まいづくりデザインセンター信州に帰属します。
Data |
|
Staff |
『お客様の声』をまとめた冊子をお届けします
長野県内各地のオーナー様7組、豊富な写真とともに、
設計のこだわりや住まい心地などを一冊にまとめた冊子をプレゼントします。
ご希望の方は こちら【資料請求フォーム】 からお問合せ下さい。