あなたに必要な家づくり資金とは?

ポイントは、3つ

それではいよいよ家づくりの計画を進めていきましょう。

まず、失敗しない家づくりに不可欠なこととして、資金の計画を適切に行うことは大前提。しかし、ほとんどの方にとって家づくりは人生で初めての大きな買い物です。資金は大切だと分かっていても、一体どのように計画を立てたら良いのか分からない、という方も多いでしょう。

住まいの資金を考えるポイントは、全部で3つ。「総費用を知る」、「身近な金額から予算を立てる」、そして「LCC(ライフサイクルコスト)を考える」ことです。

 

ポイント1 総費用を知る ポイント2 身近な金額から 予算を立てる
ポイント3 LCC(ライフサイクルコスト) を考える  

ポイント1 総費用を知る


「諸費用」の占める割合は、総費用の5~15%にもなります

家づくりにかかる費用は、建築費用と土地購入費用だけではありません。家づくりをするとき、避けては通れないもろもろの「諸費用」は、一般的に総費用のうちなんと5~15%もの割合を占めるのです。これを見落としたまま計画を進めると、資金でつまづく大きな原因になります。計画を始める前にまず、あなたにはどんな諸費用が必要なのかを知っておきましょう。

特に、土地に関わる諸経費はあなたの建築形態に応じて大きく異なります。具体的に次の3つの形態別に諸費用をおさえてみましょう。ただし、条件によっては思わぬ費用が発生することもありますので、きちんと確認しましょう。

 

建築形態別に、土地に関する諸費用を見てみましょう

土地取得と整備にかかる諸費用

土地に関わる諸費用がおさえられたら、次は建物に関わる諸費用です。建物の諸費用は、どのような建築形態の方でもほぼ共通です。

 

建物

住宅建設にかかる諸費用

また、多くの方が利用する住宅ローン。これにかかわる諸費用も見逃せません。

 

住宅ローン

住宅ローンの借入にかかる諸費用

その他の諸費用はご希望によって大きく異なりますが、下記のような項目も見込んでおくと安心です。

 

その他の諸費用

・家具・カーテン購入費用 ・外構工事費用

 

 

ポイント2 身近な金額から予算を立る


イメージしやすい身近な金額から考えていきましょう

家づくりにかかる総費用が分かったら、次はあなたがどれくらいの予算での家づくりをするか計画してみましょう。

全額をお手持ちの貯蓄から支払うという方であれば、ご自分の予算も検討がつくでしょうが、全額自己資金でという方はめったにいらっしゃいません。ほとんどの方が予算の大半を「住宅ローン」でまかないます。では、あなたは一体いくらの住宅ローンを組むのが適当か?と聞かれて、すぐにイメージができる方は多くはないと思います。2000万円、3000万円…という大きな金額を、20年、30年…という長期間にわたって返済していくのですから、なかなかイメージがつかないのも当然です。

住宅ローンの計画を立てるときには、総額で考えるのではなく、もっと身近な、イメージしやすい金額から逆算して考えていくと、自ずと無理のない総予算が導き出せます。

今の家計から「いくら返せるか」を考えましょう。

あなたは今アパート暮らしでしょうか?今、家賃として支払っている金額はそのままローンの返済にあてられるはずです。他にも、何気なく払っている月々数千円の共益費や駐車場代も忘れずに挙げてみましょう。(月々ほんの4,000円の返済が、約100万円の借入にあたるのです!)

また、住宅財形や月々貯蓄をしている金額からは、どのくらいローン返済にあてられそうですか?今の家計を見直すと、無理のない月々返済額が見えてくるはずです。ここから、この返済額を月々払っていくとすると、一体いくらの借入をしていることになるのか?と逆算して考えれば、無理のないローン計画が立てられます。次の計算式に当てはめて、借入額を算出してみましょう。

なお、ここでは分かりやすく月々均等に返済をした場合の計算式となっていますが、実際にはボーナス払いを併用した返済をされる方がほとんどです。月々の返済にプラスしてボーナスからどの程度の返済ができるかによって、希望の借入額にさらに近づけることができますね。

借入可能額を、今の家計から 計算してみましょう

借入可能額を、今の家計から 計算してみましょう

借入額はいくらになりましたか?今の家計でも、これだけ大きな金額を借りられるのだと驚かれた方も多いのではないでしょうか。

「もっと自己資金を貯めてからでないと…」と、家づくりのタイミングを先延ばしにされる方はたくさんいらっしゃいます。しかし、消えていくだけの家賃を払い続けながら貯蓄に精を出すより、同じ金額を返済にあてたほうが断然有利であることが分かるはずです。住宅ローンのことを考えれば、早い時期に、長い返済年数で、無理のない返済を月々していくのが賢い選択と言えるでしょう。

年収から「いくら借りられるか」を考えましょう。

今の家計から、あなたが「いくら返していけるか」が見えてきましたか?それではもう一歩踏み込んで、客観的に見て、あなたが一体「いくら借りられるのか」を考えてみましょう。

国土交通省が発表した「民間住宅ローンの実態に関する調査結果」によると、各金融機関における住宅ローンの審査では次の項目が特に重視されています。

住宅ローン審査で重視される点

完済時年齢 借入時年齢 返済負担率
勤続年数 年収 担保評価
カードローン等の他の 債務の状況や返済履歴

これらの審査基準の中で注目したいのが「返済負担率」です。これは、あなたの年収に占める年間のローン返済額の割合のことであり、つまりあなたの年収から借入可能額(限度額)の見当がつけられるということです。負担率の設定値は各金融機関によっても異なりますが、一般的に25~35%となります。

それでは、実際に次の計算式で借入可能額を算出してみましょう。ちなみに、ここでいう「年収」とは額面年収(税引き前の金額)を指しています。また、他に何らかのローン(車など)の支払いをしている場合には、その返済額を差し引いて計算しましょう。

借入可能額を、今の年収から 計算してみましょう

借入可能額を、今の年収から 計算してみましょう

ここでは負担率を少し厳しい割合(25%)で計算しました。つまり、他の条件を度外視して返済負担率だけで考えれば、ここで算出された借入可能額の範囲内であれば、おおむね安心してあなたが「貸してもらえる金額」だと判断することができるでしょう。

 

ポイント3 住まいのLCC(ライフ サイクルコスト)を考える


家は、建てて終わりではありません。

ここまで、新築時に必要な予算の出し方について考えてきました。せっかく豊かな生活を求めて家を建てるのですから、その一歩目でつまづかないことはもちろん大切です。しかし、家は建てて終わりではありません。住まいを手にした後も、月々のエネルギー消費やお手入れなど、維持するための費用をかけ続けることになります。

このように、物ができてから無くなるまでの全期間に要する費用を「ライフサイクルコスト(Life cycle cost:LCC)」と呼びます。訳語として「生涯費用」とも呼ばれます。LCCは建物に限らず様々な製品において重要となる考え方ですが、特に住宅は長い期間、子や孫の世代にまで住み継いでいくべきものですから、長期的な視点で考えることの重要性が分かります。

LCCの中では、初期建設費用である「イニシャルコスト」よりも、光熱費・保全費・改修費などの「ランニングコスト」のほうが最終的に大きな額になるケースも多くあります。こうした考えに立てば、購入時の単純な見積りの比較のみならず、将来まで見据えた総費用で住宅の価値を判断することが大切であると気づきます。

例えば、建物の耐久性や耐震性、省エネ性などの本質的な性能の高さがLCCに優れた住宅へとつながります。いくらイニシャルコストの安さにつられて住宅を選択したとしても、お住まいになってから過度にランニングコストがかかるような住宅では元も子もありませんね。

LCCのうち、見落としがちな「ランニングコスト」への視点を家づくりの計画段階から持っておきましょう。

LCCに優れた住宅

 

 

環境共生型の住まいで、省エネと快適性を実現します

ランニングコストの中でも大きな要因となる、毎月の光熱費の負担の少ない省エネの住宅とするには、大きく2通りの考え方があります。ひとつは断熱性・気密性をできる限り高めて、外界から隔離することで空調の効きを良くするという、バブル経済成長期以降に主流となった欧米型の手法。もうひとつは、通風などの自然エネルギーを上手に活用して空調に頼らない、日本古来の環境共生型の手法。

考え方はそれぞれですが、信州に暮らすことを考えれば、どんな住宅がこの地に適しているか自ずと答えは出るはずです。きれいな空気と豊かな自然に満ちた信州で、高気密高断熱の住宅を建て外界から遮断された環境で暮らすことは、本当に快適だといえるでしょうか。

ここでお伝えしたい快適性とは、なにも感覚だけの話ではありません。最近の研究によって、室内の快適性は空気温度だけでは評価できないことが学術的にも実証されてきました(東京都市大学環境情報学部 宿谷教授など)。例えば夏場に焦点を当てると、エアコンのような対流冷房によって室内空気を冷やすよりも、自然エネルギーを基本に室内条件を整える方法を追及するほうが、より高い快適性を実現でき、さらにエネルギー使用量も大幅に削減できる可能性があるのです。

エアコンは気流速が毎秒0.15m以上になると不快に感じるため、それ以上気流を強めることはできません。一方、自然通風で心地よく感じる「そよ風」は気流速が毎秒0.2~0.8mのあいだでゆらいでいます。エアコンで空気温を制御した空間では、住まう人の発汗機能が不全になりやすいのに対し、自然通風がある空間では、皮膚表面で発汗・発熱が起きやすく体温を調節する機能が働きます。これにより自然通風の空間であれば、真夏日の外気温がそのまま室内に流れてきても、その風が発汗で湿った肌をなでるだけで汗の蒸散作用によって涼しさが感じられます。機械で温度を下げ数値で室内環境を管理するのではなく、数値では想定できないからだ本来の「涼しさ」感覚を引き出して快適に過ごすことができるのです。

この効果は、信州の湿度の少ないさらりとした風ではなおさらです。この自然通風による効果を上手に活用するため、プランニングから風の通り道を考えることで、快適性は随分と変わります。

風の通り道を考えたプランニング

また、「自然通風は理想だが、窓を開けても熱風が入るだけ」と思われる方もいらっしゃいます。その不快感は、窓の外がアスファルト道路やコンクリートなどで放射熱に囲まれていることが考えられます。窓ガラス面の室外側の遮熱対策、具体的には簾や軒庇、植栽(緑のカーテン)などを活用することで、室内に入り込む通風の快適性をぐっと高めることができます。

さらに、室内の発熱体もなるべく少なくすることが大切です。例えば蛍光灯の発熱量は、冬の電気ヒーターをオンにしているのと同じくらいになることをご存知ですか?日照率の高い信州では、住まいのつくり方次第で、昼間は照明に頼らず自然光だけで十分明るく過ごせます。自然の明るさが家全体に、北面のお部屋にまで届くよう、光の取り入れに配慮したプランニングが肝心です。

そして、衣替えができ自然エネルギーを最大限利用するエアパスソーラー工法の家では、エアコンを使われているお宅はほとんどないのです。私たちは環境共生型の住まいがこの信州には最適だと確信しています。

工房信州の考える環境共生型の住まい

 

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