雑木林に囲まれて暮らすと、窓を開けるたび季節の変化を感じられる。

安曇野市へ移住 O様

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安曇野に移住

DATA
【リタイア移住】
移住先/安曇野市【中信エリア】
移住年月/2016年5月
年代/60代
家族構成/ご夫婦

 

移住したきっかけ

ご主人
色々な理由がありますが、仕事が終わった時に首都圏に住み続けるのではなく、どこか地方に住みたいという思いがありました。
夏に涼しいところが良く、思いついたのは長野県の松本でした。

私は長野県に縁もゆかりもなかったのですが、音楽が好きなので小澤征爾の音楽フェスティバルが行われているところ、という印象がありました。また若いころにベストセラーとなった北杜夫の「どくとるマンボウ青春期」という本の舞台が旧制松本高校でした。これがとても面白い本で、中学・高校の時に読んで、深く印象に残っています。

そうした理由もあってちょっとした松本への憧れがありました。
松本に行ってみたら雰囲気がとても良く、好きだなと思ったのですが住宅街は横浜とそこまで雰囲気が変わりませんでした。
どうせ移住するならもっと雰囲気の違うところがいいかなと、隣町まで車を走らせた時に安曇野に初めて来て、ここならいいかなと思いました。

 

 

移住後の暮らし

ご主人
ここに来て良かったと思うことはたくさんあります。
目論見通り、夏涼しいですよね。日中はクーラーをつけることもありますが、それでも午後の2~3時間くらいです。基本的に夜クーラーをかけることはありえないですし、ものすごく涼しいですね。
夏が涼しいだけでなく、安曇野に限って言えば冬も雪は降るけどそれほど深くはないので、車を出せないということは今までありません。地方で懸念されるような不便さはあまり感じないですね。
土地が広いと言いましたけれど、広いのは雑木林です(笑)その雑木林に囲まれて暮らすと、季節の変化を日々窓を開けるたびに感じられ、それが気持ちいいですね。

 

奥様
自然が身近にあるということがいいですね。

 

 リビングのフルオープン窓を開けて見える雑木林

 

 

物々交換が楽しいご近所付き合い

ご主人
松本・安曇野地域にはあまり深く考えないまま来ましたが、とてもいいなと思っていることがいくつかあります。
一つは音楽が盛んなところですね。音楽祭があったり、弦楽器で世界的にも知られているスズキメソード発祥の地でもあるので、弦楽器を弾ける人が多いです。音楽を一緒にやる仲間は見つけやすいですね。

あとは、近くに家庭菜園を借りて野菜を作っているのですが、首都圏で市民農園を借りている友人と話をすると面積が全然違いますよね。とてもやりたいようにやれます。
長野県に来て気がついたのですが、たくさんの人が自分で野菜を作っていますよね。作ったものを交換したりとか分けてもらったりとか、それも結構楽しいですね。これは横浜だとあまりできなかったことです。

安曇野市というのは外から来る人が多い地域ですよね。
県外からも結構来ているのでそんなに閉鎖的な感じはしません。古い地域もあるかもしれませんが、時代が変わりますし、一概に地方だから閉鎖的というふうには言えないのではないかなと思います。結構フレンドリーだと感じています。

 

奥様
近隣の方には定住する前の、家ができた時から声をかけて頂いたり、一緒にBBQしましょうと声をかけていただいたりしました。
ただ定住し始めた時がコロナが始まった時期と重なっていて、思うほど行き来ができていないですね。ここはとても広々としているので挨拶や会話はできるのですが、お互いに行き来するのには遠慮があります。

また長野県は全国から観光や保養にくる場所です。
全国的に有名な観光地がたくさんあって、すぐにアクセスできるのも良い点ですね。有名だけれどまだ行っていないところが、上高地。黒部や富山の方もまだ行っていないので行ってみたいです。木曽や高遠、千曲にも観光地がたくさんありますよね。

 リビングでくつろぐ夫婦
仲間たちと音楽を楽しむリビング

 

 

移住後の暮らしの変化

ご主人
単に移住しただけでなく、仕事が終わった時点で完全移住したので、仕事が終わったというのは大きな変化です。
通勤や会議がなくなるということはすごいですよ。暮らしのリズムが大きく変わりますし、ストレスも相当なくなります。こういう環境で暮らしているのもありますし。

 

奥様
主人が毎日いることですね、朝から晩まで。
こういう場所なので、庭仕事をしたり、自然と関わるようなことをしたり、出かけたりと過ごせるので、マンションの中でじーっと顔を突き合わせているよりも楽な毎日、楽な時間を過ごせています。

 

ご主人
朝、外で朝食を食べたりだとか、なるべくこの環境を満喫できるような暮らしがしたいと思っています。
夏が近づいた頃、日暮れに窓を網戸にしているとヒグラシが鳴くのが聞こえます。朝には鳥の声も聞こえますし、そういったものをなるべく身近に感じられるような時間を意識していますね。

 雑木林の庭で朝食をとる男性

 

奥様
冬は冬で、外が雪で真っ白になっている時に薪ストーブの火を見ながら過ごす、それもすごく大事な時間ですね。

 

 ご主人
それでも結構忙しいです。
薪ストーブを焚き始めると薪を用意したり、ストックしてあるものを運んだり、場合によっては割らないといけない。暖房はほとんど薪ストーブで賄っているので燃え尽きると補充したりと、忙しくチェックしないといけないので、想像していたようにゆったりというわけではなく、それなりに忙しいです。

家の外観と薪棚

 

 

家のこだわりポイント

奥様
転勤が多かったのでこれまでは主に集合住宅に住んでいました。
ここに来るにあたって初めて戸建てを建てたのですが、2人だけの老後の生活が楽に楽しくできるような家、ということを考えました。
少し想定外だったのがスキップフロア。階段ができてしまったのですが、それも運動のためですね。
それぞれの個人の空間もあればオープンスペースもある家で、お友達が来た時や子ども達が帰ってきた時に泊まれる部屋があればいいなという思いもありました。一緒に音楽を楽しむ友達もいるので、何人かで集まれるくらいのスペースも欲しかったですね。

 

ご主人
あとは溢れていた本をうまく収めたいと思っていました。少しは書き物もあるので、そのスペースをどうやってアレンジしようかというのは考えました。

 

 リビングから見上げるスキップフロアの和室


 壁一面の本棚

 

 

移住を検討している方へのアドバイス

ご主人
都会にこだわっている人に向けるとすると、想像するほど不便ではないですよ、と言いたいです。結構ゆったりと過ごせますよ。
今リモートワークが広がってきていますよね。現場や会社に行かなければならない人もたくさんいるので一概には言えないですが、例えば毎日行かなくても週に2、3日都心に行けばいいのであれば、都心から離れた所に住んでゆったり過ごしてもいいだろうし、リモートワークが出来る人で週1で会社に通えばいい人であれば安曇野ぐらいにまで来てしまってもいいだろうし、自分のライフスタイルが都会でしか成り立たないと決めてかかる必要はないとは思います。僕は移住をしましたが、そうではないやり方が色々あると思います。都市以外の選択肢も考えてみると面白いと思います。