以前は物珍しかった土間も多くの建築会社、また家を計画する人々がその魅力や有用性に注目し、様々な形で取り入れています。
20年以上前から土間サロンのご提案をしてきた工房信州の家も、ご家族ごとに特色のある土間の使い方を見てきました。以前にも土間の使い方36例をご紹介するコラムを書きましたが、今回は最新版20選をお届けします。土間空間が気になる方は、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
【関連記事】土間サロンで何する?土間のある家 実例36選
定番、薪ストーブ×土間サロン
どう過ごしてもいい余白
こう使いたい!とイメージを持ってつくる土間はもちろん良いですが、なんとなく用途を決めずに作った土間が暮らしに余白を持たせてくれるかもしれません。真っ白な珪藻土壁がキャンバスのようで、その可能性を代弁しているようでもあります。南は地窓に絞り、東に大きな掃き出し窓を設け、外土間と繋げるプランでメリハリがあります。
インテリアコーディネーターより
ご両親がお住まいになる母屋の隣に計画したため、視線を配慮し窓の計画をしました。開口部が大きい土間が多い一方で、この家では開口部を一方向に絞ることで気兼ねなくくつろげる空間としました。
薪ストーブ×ハンモックでリラックスタイム
リビングの一角に設けた土間サロンは炉壁と合わせたブラックのタイル張りでシックな印象に。土間サロン×薪ストーブは灰や薪のくずが落ちても気にならない定番の使い方です。そこにハンモックを吊り下げれば火を見ながら一息つける、最高の時間が作れます。土間と同じレベルで繋がるウッドデッキと合わせ、外とシームレスに繋がる工夫が暮らしをより自由に便利にしてくれるでしょう。
八ヶ岳を望む土間サロン
遮るものなく、八ヶ岳を正面に望む東側に土間サロンを設けました。サッシはフルオープンとし、開け放てば爽やかな風と広くのどかな風景が目に飛び込んできます。リモートワークは自室にとどまらず、ここで行うことも。冬は薪ストーブを使ってみんなで料理、登山帰りにはここでメンテナンス。信州ライフを楽しむにはやはりぴったりな土間サロンです。
薪ストーブと庭を眺めるラグジュアリーな土間サロン
L字の造りつけソファに座ると、両面から火を眺められる薪ストーブと庭の木々が目に入ります。インテリアは鉄平石や格子などを用い、軽井沢の閑静な土地に似合うラグジュアリーな空間としました。窓の脇にはワインセラーを備え、ここで好みのワインを楽しむのが最高の時間です。
大谷石の炉壁がアクセントの土間サロン
リビングの脇に薪ストーブを据えた土間サロンを計画しました。掃き出し窓からは庭に出ることができ、薪を運び込むために最適です。炉壁は大谷石とし、味わいのある石の質感が空間のアクセントとなっています。汚れが気にならず、外からそのまま入ってこられ、ちょっと腰を下ろせる、どこか気を緩められる抜け感がある土間です。
日当たりのいい特等席
南側に設けた土間サロンは陽だまりが心地よい家の特等席。すのこを敷いて、座椅子ソファを置きリラックススペースにしました。冬は薪ストーブを真横に温まりながらコーヒーを。掃き出し窓から薪を運び込んで、便利な動線も活用しています。
土間リビング
吹き抜けの土間リビング
ダイニングから一段下がった土間リビング。ホワイトの壁に土間のタイルが印象的なインテリアです。壁際にソファを、窓際にベンチを、家族で囲んで団らんのひと時を過ごします。冬は吹き抜けのフィックス窓から差し込む光で温かく、夏はひんやり涼しいタイルでわんちゃんも快適に過ごせます。
営業担当より
ドッグランがとれる150坪の敷地を購入しての計画です。土間リビングの掃き出し窓からはフラットな繋がりでウッドデッキに出られます。その先には田畑が広がり常念岳が見え、カーテンを開けて過ごすことができます。
くつろぎの広々土間リビング
この家のメインが土間リビング。薪ストーブを中心にゆったりとスペースをとった土間に、アウトドアギアのチェアを気分に合わせて置いてくつろぎます。視線が下がると不思議と落ち着きます。土間の素材はライトグレーのタイルとし、キッチンや家電と統一感のある色味とスタイリッシュな質感がポイントです。
僕の遊び場
洗い出し仕上げの土間に板を敷き、ピットリビングのようにした土間サロン。リビングとの段差があるため、おもちゃが広がりにくく片付けも簡単!視線が低く壁に囲まれたここが落ち着いて、お子さんも遊びに集中できますね。家族の成長に合わせ、様々な使い方ができるのも土間のメリットです。東の掃き出し窓からは眺めが抜群のウッドデッキに出られます。
土間ダイニング
土間ダイニング
開けた畑田の風景が眼前に広がる、この家の中心に土間サロンを設けました。吹き抜けとフルオープンサッシの開放感が清々しいほど。毎食をここで食べていると、忙しい生活の中で見失いがちな季節の移り変わりに気づけそうです。リビングとの段差をしっかりととり、腰掛けてもちょうどいい高さとしました。外のウッドデッキと合わせBBQやDIYなど人が集う様々なシーンで活躍する土間サロンです。
オーナー様より
土間ダイニングを採用したのは長野若里モデルハウスでのBBQ体験の印象が強く残っていたからでした。自宅でも友人家族を招いてBBQをしますが、土間―ウッドデッキ―庭が一体となり、靴を履いたまま自由に行き来できるところがとても気に入っています。靴や薪、犬の汚れが気にならず、子ども達が雪や水で遊ぶことができます。また限りのあるLDK空間でもダイニングを下げることで圧迫感がありません。そしてやはり春から秋にかけてサッシをフルオープンにすると、とても気持ちがいいですね。
趣味を満喫する土間サロン
キャンプギアを日常に
キッチンダイニングのすぐ横に設けられた土間サロンには趣味のキャンプギアがセンスよく、ぴったりと収められています。
生活の場に、仕切りもなく近接するこの空間によってキャンプが週末だけのものではなく日常生活の一部となります。コンクリート仕上げの床は汚れもきにならず、メンテナンスもここで気軽に行えます。
洋盆栽が生き生きする土間サロン
家の南から庭ーウッドデッキー土間サロンーLDKと繋がる間取り。間仕切りなく、外と内をゆるやかに繋ぎます。コンクリート仕上げのすっきりとした土間には住まい手の個性が光ります。自転車は大きな開口からの出入りでスムーズです。西側には洋盆栽スペースが。陽を取り込めるよう窓サイズにもこだわりました。
プランナーより
こちらの土間は、ご主人の趣味のための空間となりました。写真にはありませんが、薪ストーブも置いています。リビングとの段差を50mmに抑えることで、リビングからも火を眺めやすくしました。また、庭―ウッドデッキー土間―リビングが自然に繋がり、より一体感が出ます。
外と繋がる第二のリビング
開口部の大きな土間サロンは芝生の庭と繋がって、一体に使えます。広々としたスペースで、趣味の自転車を三台置いても余裕があり、メンテナンスもここで行えます。テーブルやソファを据えて第二のリビングとして過ごしてもよし。ワンちゃんたちが庭で走り回る様子を眺めながら、至福のひと時を過ごせます。ダイニングとも間仕切りなく繋がり、段々に外に向かって開くプランとなっています。
4匹の猫とグリーンの土間サロン
ダイニングの隣の土間サロン。フロアレベルは変えずフラットにしたことでより使い方を限定しない自由な空間となっています。床の素材はタイルとし、掃除しやすく丈夫に。猫ちゃんのご飯やトイレもここで済ませます。グリーンが目に爽やかなインテリアの土間サロンです。
二方向に開く安曇野の土間
ここは広く田園風景が広がる安曇野。西には北アルプスが連なり、豊かな自然と眺望に恵まれた土地です。そんな立地を存分に生かすためにも土間サロンは活躍します。二方向に大開口のサッシを設け、開け放てば外と一体の空間に。アウトドア用のテーブルやチェアを置けば気兼ねのないくつろぎスペースとしたり、気分を変えた食事スペースとすることも。
フルオープンサッシと造作ソファの土間
庭に面して全開放できるサッシを採用した土間サロン。おうちでのアクティビティに便利です。隅にはソファを造りつけすっきりと。休憩に食事に、風に当たりながらごろんと横になったら最後、心地よい眠りに誘われてしまいます。LDKとはL字の繋がりで、程よい距離感が土間での特別な時間を盛り上げます。
プランナーより
庭と一体で楽しむ土間空間を計画しました。大型犬を迎える未来も描き、6帖と広さをしっかりととりました。水回りと近接しているため、わんちゃんのお手入れもらくちんです。また将来的にはリフォームをして、寝室とすることも。住み手が長く快適に過ごせるよう考えました。
最新展示場の土間サロンをご紹介
2023年~2024年にかけてオープンした工房信州の家の展示場、モデルハウスの土間サロンをご紹介します。
展示場を参考にしてアイディアをご自宅のプランに取り入れてくださる方も多くいらっしゃいます。ぜひ実際に足を運んでみてくださいね!
松本南展示場
2023年にオープンした松本南展示場は、工房信州の家全展示場の中で最も広い、約30畳の土間サロンがあります。
空間が二つに分かれ、一つは南西に開かれた開放的な土間サロン。もう一方は壁をくぐって通る秘密基地のような土間書斎。
ダイニングを囲むようにL字型に配置した土間サロンは南と西に大きな開口部を設け、外と内を繋ぎます。造作のソファに薪ストーブ、ミニキッチンが備わり、何でも叶う空間です。下屋がかかったテラスに集う家族やゲストにコーヒーをふるまうカフェのように、夜にはハイチェアに並んでバーのように、シーンに合わせ活躍します。広さがあるため大人数を招いても、天候に左右されずに団らんのひと時を楽しめます。
土間書斎は対照的に、籠って没頭する土間サロンです。造作のカウンターでは仕事や書き物、調べものができます。
もちろん趣味に打ち込める空間としてもぴったり。土間を活かしてアウトドアや汚れが気になる趣味もまるっとここで楽しめます。天井が高く、掃き出し窓からテラスに出ることができるため窮屈さも感じさせない自分だけの快適空間です。
諏訪展示場
諏訪展示場の土間サロンも大開口で外と一体となるデザインです。床には諏訪地域で採れる鉄平石を敷きました。テラスも統一し、視覚的に繋がりを持たせます。
リビングを囲むようなL字型の土間サロン。一角にはモダンな薪ストーブを据えました。リビングの板の間も薪ストーブに沿うようにカーブし、火を眺めてくつろぐピットとしました。
リビングとの境も設けず、暮らしの中で自然と外に視線がいく土間サロンです。
小布施モデルハウス
こちらはダイニングと繋がる土間サロンです。窓の先に広がる栗畑と北信五岳を眺められる西に開いたプランニング。
開口部はなんと三方向にあり、全て開放すると外との一体感が気持ちいい空間です。北側はウッドデッキ、南側はテラスに繋がり、用途や時間帯ごとに使い分けができます。
床はテラスと合わせ白河石と洗い出しを採用し、モダンなデザインに。冬は陽だまり、夜間もペレットストーブで温かです。
安曇野モデルハウス
北アルプスや田園の安曇野らしい眺望を楽しめる安曇野モデルハウス。土間には初めてレンガを採用しました。深い赤茶色のレンガと天井の板張りが空間のアクセントとなり、味わいのある空間を演出しています。
西にはフレームのない大きな窓を設け、景色を堪能します。南にはテラスがあり、外に出て深呼吸をしたくなる開放感を造りつけのソファから楽しめます。
土間サロンの中央には360℃回転する薪ストーブが。どこに座っても温かく、火を楽しめる、どんな季節も楽しめるご提案です。
まとめ
一口に土間と言っても、その目的や用途は家庭ごとに大きく異なり、特色の出る空間でもあります。またインテリアも自然を感じさせる土感のあるものからスタイリッシュなタイル、無骨なコンクリートまで様々ですよね。
使い方の無限な可能性を秘める土間サロン、多くの事例を見てご自身の家づくりのヒントにしてくださいね。
私たちは設計士や施工管理士といった建築のプロでありながら、全社員が「信州コンシェルジュ」として豊かな信州ライフをサポートしていきます。
家づくり関連の人気記事
22/10/17 注文住宅における人気の間取り11選!失敗しないためのポイントも解説!
21/05/19 無垢の木とは?無垢材の特徴やお手入れ方法を徹底解説
21/10/23 土間のある家の活用方法やメリット・デメリットとは?コツや事例10選を解説!
21/10/23 土間サロンで何する?土間のある家 実例36選
22/10/31 新築のキッチンで失敗・後悔しない!サイズや配置、オプションなどのポイントを解説