性能
まず安全安心で快適であること
家づくりは一世一代の大事業ですから、お客様が信州らしい暮らし、自分たちらしい暮らしを叶える大前提として、安全安心に長く住める家であるべきだと考えます。
大切な家族を地震から守るため、工房信州の家は建築基準法が定める1.5倍の強さを全棟で実現しています。また、快適でかつエネルギー消費が小さな家であるように、高性能な断熱材、サッシを採用して、長期優良住宅の基準もやはり全棟で満たしています。
長く住める家は家計にも優しいです。長く住めるから次の世代にも変わらぬ価値として受け継がれ、社会の資産として残ります。
それは、環境への負荷を小さくすることにもつながっています。
工房信州の家の「性能」
避難施設以上、最高レベルの耐震性
工房信州の家は全棟で耐震等級3を実現しています。耐震等級3は建築基準法の1.5倍の建物強さとして定義されており、消防署や病院など、災害時の救護施設と同等の耐震性です。
耐震等級1と等級3では、地震が起きた際の建物の揺れにどのような違いがあるのか。揺れ方の比較動画を見てみましょう。
地震被害想定シミュレーション
左:耐震等級3 右:耐震等級1
極めて稀に起こり得る(数百年に1回は起こり得る程度)の大きさの地震を想定
地震に強い3つの理由
1.スラブ基礎工法
安心はまず基礎から。細かな間隔で基礎配筋を組み、全面をコンクリートで覆う頑丈なスラブ基礎工法を採用。横揺れ(水平力)に対し強固で、地震の際は建物が一体で動くことで、建物損傷を抑えます。不同沈下に対しても効果的。
基礎配筋施工の様子 |
基礎工事完了 |
2.軸組み構造+耐力パネル
伝統工法の「木造軸組」に加え、耐力面材の「壁面強度」を融合させることで、建物の変形を抑え耐震性を高めます。
柱・梁を組む木造軸組工法 |
耐力面材の構造用パネル |
3.耐震等級3のための施工
実施図面をもとに、現場ではホールダウン金物(基礎と土台を筋結する)、火打金物(床・屋根面の隅角部に設置)、筋交い、面材耐力壁、柱梁を接続する金物等を設置。計算した強さを確保できるよう確実に施工します。
ホールダウン金物 |
火打ち金物 |
筋交い |
耐震性に欠かせない要素「直下率」
建築基準法に適合した耐震性能を持つ家が倒壊してしまう例が続出したのが、2016年の熊本地震でした。建築基準法の1.25倍の建物強さを示す「耐震等級2」で設計された家の倒壊が相次いで報告されています。
原因の一つとして考えられているのが、1階・2階の柱や耐力壁の位置関係。1階と2階でつながっている柱や耐力壁の割合を「直下率」と呼び、構造的なバランスを評価する重要な指標の一つです。直下率の割合が低い(柱や耐力壁の位置が1階と2階で揃わない箇所が多い)と耐震計算に基づいた設計をしていても倒壊する可能性がある、ということが分かってきています。
工房信州の家の直下率<例>
【柱の直下率の目安】
×:50%未満 △:50%~60%未満 ◎:60%以上
【耐力壁の直下率の目安】
×:30%未満 △:30%~50%未満 ◎:50%以上
工房信州の家では全棟直下率をチェックし、柱・耐力壁とも60%以上になるように設計をしています。
実は、工房信州の家が採用しているエアパス工法は耐震性と相性が良いのです。エアパス工法は、壁体内を空気が循環する工法。1階から2階に空気を循環させるため、壁の位置を揃え空気の通り道を確保しています。
そのため、必然的に柱位置や耐力壁の位置が1階と2階で揃い、直下率が高まります。耐力壁=エアパス通気層となるので、エアパス工法で建てることが耐震性を高めることにもつながっているのです。
耐震性と住環境を両立させる自社設計
工房信州の家は「広がり間取り」を活かしながら、耐震等級3を実現しています。そのために構造計算は外注せず、すべて自社の専門スタッフが行っています。
例えば、壁をたくさんつくれば強度は上がりますが空間の繋がりや開放感は失われてしまいます。火打ち梁を多く設ければ強度は上がりますが、蜘蛛の巣のように入り組んだ構造体では美しくありません。さらに信州の自然環境を存分に取り込む開口部や吹き抜けなど、住環境の心地よさを犠牲にせず両立させることが、工房信州の家の構造計算の胆になります。
高い省エネルギー性で快適な住まいを
工房信州の家では、長期優良住宅の認定基準である「断熱等性能等級5【ZEH基準相当】」、「一次エネルギー消費量等級6【ZEH基準相当】」を取得しています。
令和4年4月、約10年ぶりに住宅の断熱性能の表示基準・評価方法基準が見直されました。さらに令和4年10月には、一戸建て住宅においてさらなる上位等級、断熱等性能等級6,7が新設されています。世界基準に追いつこうと、今後増々高い水準の省エネ性が求められるようになるでしょう。
そして省エネルギー性の高い建物は、それだけ冷暖房費の使用を抑えられる、ということにも繋がります。
省エネルギー性を高めるために
高性能な断熱材・サッシを採用し、一棟一棟確実に断熱計算を実施することでZEH基準の省エネ性を実現しています。断熱性能を高める上で、土間サロンや大きな窓のある開放的なプランニングはマイナスの要因になることがあります。高い断熱性能と信州の自然環境に寄り添う暮らし。私たちは、物件によってどちらかを捨てることはしません。どちらも妥協せず両立させることが、信州で快適に楽しく暮らすことにつながると考えています。
家をすっぽり包む高性能断熱材
屋根、基礎、床下に「ミラフォームラムダ」、壁に「ポリスチレンフォーム」を使用しています。
ポリスチレンフォーム耐水性に優れ、断熱性能が劣化しにくい断熱材。第一次南極観測隊基地で使用され、40年間南極で使用しても、製造時からの劣化がほとんど見られなかったことが実証されています。 |
ミラフォームラムダノンフロン・ノンホルムアルデヒド・4VOC基準に適合し、熱伝導率0.022W/m・Kを実現した高性能・新時代型断熱材。 |
高性能サッシ(アルミ樹脂)
LIXILの「ハイブリッド窓TW/複層ガラス」が標準仕様。(省エネルギー基準地域が3の場合はトリプルガラス仕様。)
ガラスにLow-Eガラスを採用し、中空層には熱伝導率が低いアルゴンガスを封入し高断熱を実現。また、室内側フレームはアルミの1/1,000の熱伝導率の樹脂を採用した高性能フレームです。
参考:ハイブリッド窓TW(LIXIL)
安心・安全の証
全棟・長期優良住宅認定
長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた高性能住宅を、国は「長期優良住宅」として認定しています。工房信州の家では「長期優良住宅」に標準で適合する設計施工にいち早く取り組んできました。長期優良住宅の家をつくるには、先に説明をした耐震性・省エネルギー性に加え、劣化対策(長寿命化)・維持管理の4項目について基準を満たす必要があります。
耐震性・劣化対策・維持管理の3つで最高等級をクリアし、更に省エネルギー性は令和4年10月1日に改正施工された基準においてZEH基準相当の等級5を取得しています。
全棟・設計性能評価実施
工房信州の家では、その性能の高さの裏付けとして「住宅性能表示制度」の「設計性能評価」を全棟で実施しています。
設計性能評価
設計段階を10分野32項目にわたって1~3点で評価します。住まいの性能が一目で分かる、いわば住まいの「通信簿」です。
第三者機関による客観的評価により、確かな性能が公的にも証明されているのです。
万全の検査体制
3つの検査軸で信頼のおける確かな家づくりをお約束しています。
第一に、各工程毎に自社で細かくチェックする「工程内検査」。第二に、信頼のおける第三者機関がプロの目で施工精度をチェックする「第三者機関検査」(※)。そして第三はお客様ご自身に、現場で施工状況をご確認いただく「お客様立会い検査」。
(※)助成金検査(評価者は県)を実施しています。
工房信州の家は、様々な性能を兼ね備えた、高品質の住宅です。皆様に安心して快適に、末永くお住まいいただくため、日々設計・施工に力を注いでいます。ご自身の目で確かめたいという方は、施工中の現場をご案内することも可能です。営業担当までお声がけください。