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建売住宅と注文住宅の違いは?メリット・デメリットや注意点をご紹介

公開日:2021/09/12(日) 更新日:2022/12/03(土) 家づくり

建売住宅の街並み

新築のマイホームを手に入れるとき、建売住宅にするか注文住宅にするか、大きく2つの選択肢があります。
とくに建売住宅は比較的お求めやすい価格で購入できる場合もあり、幅広い世代から人気があります。
今回は、そんな建売住宅の特徴や購入時に気をつけるべきポイントについてまとめていきます。

 

INDEX

 

 

建売住宅と注文住宅・分譲住宅の違いは?

建売住宅

建売住宅とは

建売住宅とは、土地に建物を建ててから販売されている住宅のことを指します。
そのため建売住宅は土地と建物があらかじめセットになった状態で売りに出されており、住んでからのイメージが湧きやすいのが特徴です。
建売住宅のなかには、建物が建つ前から市場に売りに出されていることもありますが、その場合も、できあがった建物と土地を購入するという点で変わりありません。
建売住宅は注文住宅を購入する場合に比べて価格を安く抑えられるため、幅広い世代から人気があります。

 

注文住宅

注文住宅との違い

注文住宅とは、自分の理想やアイディア、希望をもとに、設計士やプランナーと一緒に家を建てることが出来る住まいの形態です。
注文住宅は、土地と建物をそれぞれ別で購入します。
自分の理想を最大限に叶えることが出来る家であるため、家族のライフスタイルに合った家の設計が可能です。
注文住宅は設計の段階から要望を伝え、設計士やプランナーと一緒に家を造りあげていくため、要望次第では割高になる場合もあります。
家には最大限のこだわりをつめこみたい、という方にはぜひ注文住宅をおすすめします。

 

分譲住宅との違い

分譲住宅とは、読んで字のごとく、分譲地に建てられた住宅のことです。
街中の分譲地で、同じコンセプトで建てられた家が並んでいる光景をみたことがある方も多いと思います。
景観や住民の住みやすさ、コストカットなどを意識してつくられるため、このような作りになっている分譲地が多いのです。
建売住宅と同様、建物と土地の費用の両方が、販売価格として明記されていることが多いため、一度に土地と住宅を購入することができます。

先ほどご紹介した建売住宅の場合も、分譲地内に建てられ分譲地の敷地とセットで販売されていることもあるため、建売住宅と分譲住宅はほぼ同義の意味で扱われることもあります。

 

 

建売住宅のメリットとは

戸建住宅のなかでも、比較的安価なイメージのある建売住宅。
そんな建売住宅には、どのようなメリットがあるのでしょうか?ここでは、具体的なメリットを3つほどご紹介していきます。

 

購入費用が抑えられる

建売住宅のメリットは、注文住宅を購入する場合に比べて価格を安く抑えられるという点にあります。
特に大手の住宅会社などは建売住宅を安価に販売しているところも多いですが、これは、基本のプランをもとにたくさんの建売住宅を供給しているため、建材や資材を安く発注することことも一因でしょう。
また、そもそも建売住宅の場合は総額が明確に明示されています。注文住宅では、設計が固まった後でないと金額が具体的に分からなかったり、ライフラインの整備状況や法規制などでかかる追加費用を後から知るケースもあるかもしれません。
新築住宅を購入したいけれど、できる限り予算を抑えたい・総額を分かりやすく検討したいという方は、建売住宅で間取りも金額も希望に合う物件がありそうかどうかをまず検討してみるとよいでしょう。

 

建物を直に見学できる

建売住宅のメリットは、家が建った状態で購入を検討できるため、購入する前に直で建物を見学できることです。
注文住宅は契約後に要望に合わせて設計を進め工事がはじまるため、実際の建物をあらかじめ見学することはできません。
これに対して、建売住宅はすでに建物が完成していたり、決められた設計で工事が進んでいるケースが多くあります。デザインや間取り、内装、立地、隣地との関わりなどを直接現地で確かめることができ、自分たちの暮らしに合うかどうかを肌で感じ取ることができます。

 

入居までの期間が早い

建売住宅以外の家を購入する場合、必ず前プロセスとして「土地探し」が必要となります。
家は建築基準法といった法令に合わせて、その土地にあった家が設計されるため、実際に住み始めるまでに長い日数を要します。
例えば、注文住宅の場合は、通常契約してから設計士やプランナーと話し合ってその土地にあったプランを決めたうえで工事に入るといったプロセスを踏むため、住み始めるまでに数ヵ月を要します。
しかし、建売住宅であれば、建築済みの家を購入し、売り主と売買契約を交わしたあと、すぐに住み始めることができます。
入居までの期間をできるだけ短く済ませたい・少ない手間でマイホームを持ちたいという方にも、建売住宅はおすすめです。

 

 

建売住宅のデメリットとは

ここまで建売住宅のメリットをご紹介してきましたが、デメリットも存在します。
ここでは、建売住宅の代表的なデメリットをいくつかご紹介していきます。

 

万人向けの間取りが多い

建売住宅は、住宅会社が一般的な間取りを考えて設計し、建てた家であるため、万人向けの間取りが多いです。
良く言えば、誰が住むのにも適した家であるため、家を建てたいけど予算を抑えたいという方や、特にこだわりはなく住みやすい一軒家に住みたいという方に合った住宅です。
ただし、家へのこだわりが強い方や、個性ある家に住みたいという方には、自由度のある家づくりはできませんのであまりおすすめできません。
しかし最近は、デザインなどで趣向を凝らした建売住宅も増えていますので、気になる方はぜひ調べてみてください。

 

敷地や工事の状態を確認できない

建売住宅の場合、すでに土地に住宅が建っているものが販売されているため、そもそもの敷地がどのような状態であったかを知るのが難しくなってしまいます。
完成した建物の内装が見学できることはメリットですが、基礎工事や躯体工事はすでに終わっており、基礎や壁の内部まで目で見て確認することはできません。
建売住宅を購入する際は、本当に安心できる業者から購入したり、売り主にあらかじめ土地の状態をヒアリングしておくなどして、悔いのないような買い物ができるようにしましょう。

 

見学者が多い

建売住宅は多くの人が見学にきます。近所の人でも気軽に出入りできるのが建売の完成見学会です。
そのため、もし建売を購入した場合、自分の家の間取りがほかの人に知られていたりなど、プライバシーやセキュリティの面で気になってしまう場合があります。
ほかにも、購入前からさまざまな人が中を出入りしていることに抵抗感を感じてしまう場合もあります。

 

 

建売住宅と注文住宅どちらが良い?

建売住宅と注文住宅のどちらが良いかは、一概に言えるものではありません。
どちらにするかは、人によって向き・不向きや価値観で異なります。

ここでは、建売か注文住宅かで、重視すべきポイントをいくつかご紹介します。
自分の価値観としてどちらの方が向いているのか、ぜひ参考にしてみてください。

 

建売住宅が向いている人・向いていない人

建売住宅が向いている人は、「できる限り手間やコストをかけることなく、マイホームに住みたい人」です。
注文住宅の場合、設計士やプランナーと一緒に間取りやデザインを考えていくため、実際に家が建つまでに長い月日を要します。
また、注文住宅は建つまでに時間がかかるものであるために、それだけコストもかかります。
そのため、できる限り入居までの時間を短くしたいという方や、コストを抑えた買い物をしたい、という方は建売住宅を選択するのがベストです。

 

注文住宅が向いている人・向いていない人

注文住宅が向いている人は、「家へのこだわりが強い人」です。
マイホームは一生に一度の高価な買い物であるか
らこそ、妥協したくないという方や、自分の理想の動線を作ってオリジナルの家に仕上げたいという方は、注文住宅で存分に夢を叶えたほうが満足のいく買い物になるといえるでしょう。
また、注文住宅は建売住宅よりも金額も高いため、金額をかけても家に妥協はしたくない、という方は注文住宅を検討しましょう。
逆に、「とにかくコストを抑えてマイホームを持ちたい!」という方や、「家の内装などにあまりこだわりはない」という方は、注文住宅は不向きといえます。

 

 

建売住宅で失敗しないための注意点 

建売住宅はあらかじめ建てられた状態で販売されているため、注文住宅とは異なる点もたくさんあり、注意しておきたいポイントがいくつかあります。
ここではそんなポイントをいくつかご紹介していきます。

 

アフターサービスの有無

手頃な価格で売りに出される建売住宅。
住み始めるまでの手間も少ないのが人気な建売住宅ですが、家は購入したらそれで終わりではありません。一番大切なのは、「住み始めてから」といえるでしょう。そのため、住んでからのアフターサービスがしっかり整っているかをチェックしておく必要があります。
現在は家に欠陥が見つかった場合に、10年間無料で修理してもらえる「住宅瑕疵担保履行法」といった法律もありますが、自分が家を購入したメーカーや会社とは、その後も長く付き合っていくことになります。
10年保証がついているか、アフターフォローの手厚い会社であるかなど、あらかじめしっかりとチェックしておきましょう。

 

住宅環境を確認

土地とセットで販売されている建売住宅だからこそ、その土地の利便性についてもしっかりと把握しておきましょう。
実際に家のまわりを歩いてみて、利便性を確かめておくのがベストです。
通勤通学に駅を利用するという方は、最寄り駅までの距離などを、実際に歩いて体感しておくとよいでしょう。

また、田舎の場合、都会に比べて交通機関やお店の数が少ないため、場所によっては利便性が損なわれてしまう場合があります。
「ちょっと必要なものを買いに行くだけでも、最寄りの店まで徒歩で30分かかる・・・」といった環境は珍しくありません。
そのため、駅やお店までの距離が遠い場所に住むという方は、車の所有についても検討する必要があるため、実際に駐車場が併設されているか、ない場合は近くに駐車場を借りられそうな場所があるかどうかなど、しっかりと確認しておきましょう。

 

安さの理由を知る

建売住宅は注文住宅に比べてお得感がありますが、安さには必ず理由があります。

注文住宅に比べると使われている内外装や設備のグレードが落ちる場合が多いです。特に住み心地に直結する断熱材や窓のサッシ等のグレードが低いと、夏は暑く冬は寒い家になりかねません。見学会では感じ取ることが難しい部分ですが、構造内部の断熱材やサッシ、窓を確認し、他の住宅や現在の住まいと比較してみるのも良いでしょう。

また、建売住宅では多くの物件でオプション工事が必要になります。代表的なものとしては照明、カーテンレール、エアコン、網戸などです。生活する上で欠かせないものがオプション工事になっているため、表示価格より高くなることは覚悟しておきましょう。表示価格の中に何が含まれていて、オプション工事はどれほどかかりそうか、しっかりと確認しておきましょう。

 

 

見学時にチェックすべきポイント

設備のチェック

生活の中で毎日何度も使用するのが水回りの設備ですよね。
キッチン、洗面、浴室、トイレに不具合があると生活が回りませんので、よく確認しておきましょう。実際に水を出してみて、水圧が十分か、濁りがないか、きちんと排水されるかどうかを見てみてください。

また食洗器やウォシュレットなど、人により必要なものが備わっているかも確認しましょう。追加工事が必要な場合はどれほどの金額になるか、販売会社に聞いておくとスムーズです。

コンセントの数や位置によっても生活の便が変わります。入居後の生活を出来る限り具体的にイメージし、家具の配置や一日の生活動線を思い浮かべながら見学してみましょう。

 

窓やサッシのチェック

室内の熱の7割が窓を通して出入りすると言われています。そのため窓やサッシの性能は住み心地に大きく関わる重要なポイントです。
窓が熱を通しにくい性能であるか、サッシの素材は何であるか、確認しましょう。結露するとカビが生え、家の耐久性も落ちます。長く住む家なので、内装以上に構造や性能も注意深く検討する必要があります。

また立て付けも問題なくスムーズに開閉が出来るかも大切です。実際に動かして確認しましょう。

 

収納のチェック

建売住宅は万人が過ごしやすい「よくある間取り」であることが多いですよね。
リビングダイニングキッチンや水回りの動線は住んで適応できる場合が多いでしょう。

しかし所有する物の量は家庭ごとに大きく異なります。居住スペースが広いのは一見とても良さそうですが、その分収納スペースを削ってしまっていると部屋に物が溢れ混沌とした空間になってしまします。ご自身が所有する物をしまえるだけの収納スペースがあるかどうか確認しましょう。

使いやすい場所にしまうことが出来るかどうかも重要です。収納スペースが足りない場合、DIY等で対応できるか、壁の耐久性や素材も確認しておくと良いでしょう。

 

 

 

まとめ

建売住宅の特徴や注意点をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
お得な建売住宅でも、一生に一度の大切な買い物であることは間違いありません。購入後に後悔のないよう、しっかりと事前準備をして購入できるよう、今回ご紹介したことをぜひ参考にしてみてください。

 

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