家を建てるためには土地探しは必須。
その中でよく見かけるのが、分譲地です。
近年、若い夫婦や子育て世代にから特に人気の高い分譲地ですが、どのような魅力があるのでしょうか?
今回はそんな分譲地の特徴やメリット、デメリットをご紹介していきます!
INDEX
分譲地とは
分譲地とは、不動産会社などの業者が住宅用の土地ではない田畑や空き地といった広い土地を買い上げ、宅地として開発した土地になります。
業者は土地の造成と区画割りをおこない、これをいくつかの土地に分けて分譲地として販売しています。
購入する側は、そのうちの一区画を購入し、家を建てることとなります。
値段表示は基本的に土地だけの値段となっており、建物の値段は含まれません。
「分譲住宅」との違い
一見すると「分譲地」とも似た名前の「分譲住宅」。
実は、分譲住宅とは大きく異なります。
分譲住宅とは、不動産が買い上げた広い土地を分割したうえで、そこにあらかじめ住宅を建てて販売しているもののことを指します。
つまり、分譲地は「土地」のみ、分譲住宅は「土地と建物のセット」を不動産会社や住宅メーカーから購入することになります。
分譲住宅のメリットは、家が建った状態で購入を検討できるため、購入するときに暮らしのイメージが湧きやすいことです。
また、注文住宅の場合は、通常契約してから設計士やプランナーと話し合ってその土地にあったプランを決めたうえで工事に入るといったプロセスを踏むため、住み始めるまでに数ヵ月がかかりますが、分譲住宅であればすぐに購入して住めるといったメリットもあります。
「宅地」との違い
宅地とは、登記簿謄本に記載される「地目」の中の一種になります。
不動産登記法によって土地は用途別に名称が付けられており、それを「地目」と呼びます。地目のなかには、宅地以外にも田・山林・公衆用道路などがあります。
この中の「宅地」とよばれる土地には、家を建てることができるのです。
宅地に該当するのは、現在建物が建っている土地のほかにも、これから建物を建てるために使われる敷地が該当します。
地目が現在「宅地」である土地以外でも、地目上の名目に限らず、建物の敷地として使われる土地全般を「宅地」と表現することも多く、「宅地」という名称で売りに出ている土地だとしても地目を調べると田や畑であるというケースもあります。
そのため、不動産屋などが買い上げて区画整理をおこない、そのうちの一つを販売する分譲地とは異なります。
分譲地のメリット
お手頃な価格と質が両立している
不動産会社が買い上げ、分割して販売している分譲地。
不動産会社が家を建てるのに最適な大きさで区画を分割しているため、住環境に適した質のよい土地を購入することができます。
分譲地以外の売地の場合はひとつひとつの土地で総額・坪単価・面積が大きく異なり、適正価格を判断することが難しいかもしれません。
土地代以外にも、追加でライフラインの整備や造成工事が必要になることもあるため、良く調べずに購入してあとから費用がかさむというケースもあります。
対して分譲地では、住宅の一次取得者をメインの顧客層として、手頃な面積・価格設定になるようにバランス良く区画割りがされているので安心です。
また、自分で土地を探して購入する場合に比べて、土地にかかる総額費用が分かりやすいといった魅力もあります。
基本的に分譲地の場合は、土地価格と別に付帯工事などの追加費用が上乗せされることは少なく、住宅建築費用の見通しが立てやすいといったメリットがあるのです。
インフラが整備されている
分譲地には、あらかじめ電気水道ガスなどのライフラインの引き込みが行われています。
分譲地でない土地に建築するとなると、こういったインフラの整備や引き込みが必要となり、土地の形状や条件によっては数百万円単位で追加費用がかかることもあります。
そのため、土地購入価格プラスαの費用を見込んでおかなければなりません。
しかし、分譲地であればこういった整備があらかじめ計画されていて、整備費込みの値段に設定されているといった安心感があります。
街並みが計画されている
広い土地を不動産会社が区画整理しているため、住民が住みやすいように土地が計画されています。
分譲地以外の土地だと個人が各々無秩序に家を建てることも多く、住民全員の住みやすさはあまり反映されませんが、分譲地はそこに住む人全員が住みやすくなるような計画があらかじめ成されています。
また、分譲地内に公園やゴミステーション、交通事故が起きにくいように設計された道路が整備されるため、住みやすさや利便性といった面でもメリットがあるのが特徴です。
防犯性が高い
分譲地内に防犯カメラなどを設置し、分譲地内の住民の安全を確保できるような場所も増えています。
このほか、災害時に避難できる公園やコミュニティスペースなどを置く分譲地も年々増加しており、普段から安心して生活できます。
また分譲地内では近所の人との交流も普段からおこなえるため、不審者が寄りつきにくくなります。
犯罪に巻き込まれる可能性も低くなることは、子どもの居る家庭にとっては安心材料ではないでしょうか。
新しく住み始めた人同士なので馴染みやすい
新たに開発された分譲地は、住民全員が同じ時期に家を建て始める場合も多いため、近所の人とも馴染みやすいといったメリットがあります。
元々コミュニティのできあがっている住宅街にあとから引っ越してマイホームを建てる場合、古くからできあがっている近所同士のコミュニティに入れず孤立してしまう心配もありますが、分譲地であればこういった心配は無用です。
また、分譲地に家を建てる世代は子育て世代の家も多いため、子ども同士近い学年であることが多く、子どもを中心としてコミュニティが自然と築けるメリットもあります。
子育てではさまざまな情報の共有や支え合いが必要になりますので、気軽に相談しあえるような相手がすぐ近くに住んでいるのはうれしいですね。
街並みがおしゃれに設計されていることが多い
分譲地全体は、景観を配慮して計画されます。
そのため、街並みに統一感が出るように施設や装飾が設計されている分譲地も増えています。
なかにはコンセプトが決められているような分譲地もあり、住みやすくきれいな環境で生活を送れます。
その分譲地のコンセプトに共感したご家族同士が集まるので、価値観も合いやすくスムーズなご近所付き合いにつながるかもしれませんね。
「工房信州の家」でも、全25区画の街並み全体をトータルにデザインした分譲地をご提案しています!
分譲地のデメリット
ここまで分譲地のメリットについてお伝えしてきましたが、その一方でデメリットも存在します。
新しく家を建てるにあたって、自分が分譲地という土地に向いているか、そうでないかはしっかりと把握しておく必要があります。
家は建てて終わりではなく、その後の生活が最も重要です。デメリットを把握したうえで、土地の検討をしていきましょう。
近所づきあいが濃くなることが多い
分譲地のご近所関係は濃くなりがち。
そのおかげで不審者が寄りつかなくなるなどといったメリットがあるのは確かですが、人付き合いの苦手な人にはデメリットになる可能性があります。
子どもが同じくらいの年齢の場合には特に、近所で苦手な人がいてもつきあいを避けることは難しいかもしれません。
ご近所さんの様子は引っ越してみないと分かりにいものです。
ましてや新しい分譲地であれば、同じ時期に引っ越してこられるお隣さんがどんな方かはなかなか情報が得られないでしょう。
さらに、町内会や育成会といった地区の活動への参加が必要となります。
共働きで働いている方などは、こういった負担が重荷となってしまうことがあるかもしれません。
分譲地に限らず、一戸建てに住むときには多かれ少なかれご近所や町内会と関わり合って暮らしていく必要があります。
ご自分たちがどういった生活を送りたいのか、あらかじめ考えておくことが大切です。
希望通りの間取りで家が建てられない場合がある
分譲地は、土地の大きさや価格をほぼ均一にして販売していることが多く、土地へのこだわりがある方には要望がなかなか反映できない場合が多いです。
景観はあまりこだわらない、という方にとっては比較的安価で購入できる分譲地は魅力ですが、外の景色や庭を楽しみたいなどのこだわりがある人には、不向きかもしれません。
交通アクセスが不便な場所もある
分譲地として開発される場所は、元々農地などの広い土地であった場合がほとんど。
そのため、駅から遠い場所にあることがあります。
分譲地内は車の行き来がしやすいような設計がされているため、普段から車移動をする人であればあまり問題はありませんが、電車やバスなどの公共交通機関を利用するという方はよく場所を確認する必要があります。
分譲地が大規模になるほどこういった特徴がありますので、公共交通機関への利便性を重視したいという方は、駅近にもある中・小規模くらいの大きさの分譲地の一画を購入することを視野に入れてみてはいかがでしょうか。
分譲地を選ぶ際に注意すべきこと
分譲地は普通の土地を購入するときにはない注意点があります。
不動産屋や住宅メーカーが一括で販売しているからこその注意点がありますので、購入前には必ずチェックしておきましょう。
建築条件付きか否か
土地を探すうえで必ずチェックしておきたいのは、建築条件が付いた土地かという点です。
分譲地は、あらかじめ家を建てる際のメーカーや建築会社が決められていることが多く、そのおかげで比較的安価で土地を購入できます。
そのため土地が気に入っても施工する会社の家はあまり好みではないといった問題が発生することもしばしば。
自分が土地をこだわりたいのか、はたまた家をこだわりたいのか、あらかじめ優先順位を決めておきましょう。
建築条件のついた土地を購入する場合は、その土地の建築条件となっている会社の展示場やモデルルームを見たうえで、トータルで検討することをおすすめします。
インフラ整備代は土地価格に含まれているか
分譲地内の土地は、すぐに建物が建てられるように造成工事が終えられていたり、電気水道ガスといったインフラの引き込みがされた状態で販売されています。
そのため、こうした整備代なども販売価格に含まれた状態で売りに出されています。
通常の宅地だと、販売価格は土地代のみであることが多く、土地代に追加してインフラ整備のためのお金が必要となります。
また希望する土地にまだ家が建った状態で売りに出されている場合は、販売価格に加えて解体費が必要になる場合もあります。
このように、通常の宅地を購入する場合は土地代以外にもインフラ整備代・造成工事といった諸経費が必要となり、このような必要経費の詳細については不動産業者では分からないことがあります。
土地購入の最終決定をする前に、住宅を販売するメーカーや工務店に聞いてみるのがおすすめです。
まとめ
分譲地は住むうえで質が高く、価格も手ごろなものが多いです。
特に若い世代や子育て世代に人気のある魅力的な分譲地の魅力は伝わったでしょうか。
憧れのマイホームの実現のために、土地は切っても切り離せない問題です。
正しい情報収集をおこなって、悔いのない土地を決められるとよいですね!
また、長野県内の分譲地・土地を購入しての新築をご検討の方は、フォレストコーポレーションまでご相談ください。
ご要望のエリアでの土地探しや、当社だけが持っているレアな土地情報をご紹介できることもあります。
信州の木を80%以上使った信州らしい家づくりにも定評があり、お客様に合わせた注文住宅で信州を楽しむ豊かな住まいをご提案いたします。
土地や家のことでお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。