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自然素材の家とは?メリット・デメリットや人工との違い、家づくりのポイントを解説

公開日:2021/06/18(金) 更新日:2024/07/11(木) 家づくり素材

自然素材の家とは?メリット・デメリットや人工との違い、家づくりのポイントを解説

化学物質を使用せず、体にも優しい天然の素材でつくられた自然素材の家
自然素材の家は、家族の健康という安心面だけでなく、長く楽しみながら過ごせるさまざまなメリットや特徴があります。
今回は、自然素材の家の特徴やよく使用される素材、メリットやデメリットについて徹底解説していきます!

 

INDEX

 

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自然素材の家とは?

自然素材とは、化学物質を含まない天然素材のこと。住宅用材として自然素材をふんだんに使った建物が、自然素材の家です。

一般的に、住宅で使われる建材の代表例としては、集成材のフローリングやビニールクロスなどが挙げられます。
しかし一時期、こうした化学物質を含む建材がシックハウス症候群を引き起こし、社会問題になりました。
新建材から放出される微量の化学物質を毎日自宅で吸い込むことで、体内に少しずつ化学物質が蓄積し、個人の許容量を超えると発症するのがシックハウス症候群。アレルギー反応や身体の不調などが症状として現れます。

建材の化学物質の基準値が厳しく評価されるようになり、今ではシックハウス症候群の発症は減少傾向にはありますが、やはり毎日の大半を過ごすマイホームはできる限り安心して住まえる家にしたいですよね。

例えば食品のアレルギー反応が出れば、それ以上食べるのをやめることができます。
しかし、マイホームはそう簡単に手放すわけにはいきません。
この先何十年と家族が健康で暮らしていくために、より安心安全な住まいを求めて自然素材の家が選ばれています。

無垢材のテーブル

 

 

自然素材を使うメリット

マイホームに自然素材を使うことで、どのようなメリットがあるのでしょうか?
ここではその代表的なものを2つご紹介していきます。

自然素材の部屋

 

健康的な暮らしができる

自然素材の家の一番のメリットとしては、やはり「健康的な暮らし」が実現できることです。
一時期、集成材やビニールクロスを張るための接着剤などに含まれる化学物質がシックハウス症候群を引き起こし、問題となりました。
今でこそこういった問題は少なくなっていますが、やはり毎日の大半を過ごす家であるからこそ、化学物質の少ない自然素材の家に住むことは、家族の健康にとってもメリットになるでしょう。

 

自然素材ならではの機能性

自然素材には、素材によって蓄熱性や調湿性、消臭性などの機能が備わっています。
たとえば無垢材には蓄熱性や調湿性があり、水分を吸収したり放出したりして室内の温度や湿度を一定に保つことができます。
珪藻土などの材には消臭効果もあるため、生活のにおいなどを吸収してくれるうれしい機能があります。
このように、自然素材には、機械に頼らずとも自然に生活を快適にしてくれる機能が備わっており、マイホームの素材として非常に適しています。

 

耐火性がある

自然素材にも様々なものがありますが、サンゴ礁が原料の石灰からできている漆喰は建築基準法で不燃材料と認められているほど耐火性に優れています。
日本では古くからお城の外壁や内壁に使われています。万が一の場合にも炎が燃え広がりにくいため、安心して過ごすことができます。

 

夏は涼しい・冬は暖かい家になる

無垢材や珪藻土といった自然素材には気孔があり、湿度の調整をしてくれる作用があります。
室内の湿度が高いと吸湿してくれるため、夏もじめじめせずからっとした空気感となります。肌に触れる無垢材の床や壁もさらっとした気持ちの良い肌触りです。

冬場は自然素材の蓄熱効果が活きます。暖房で温まった無垢材や自然素材が心地よい空間となります。フローリングのように底冷えする寒さがなく、裸足で歩いてもほんのりとした温かさを感じることができますよ。

 

 

自然素材を使うデメリット

一方で、自然素材を使った家づくりには、どのようなデメリットがあるのでしょうか?
ここでは、その代表的なものをいくつかご紹介していきます。

手づくりの花瓶

 

コストがかかる

自然素材は、集成材やビニールクロスなどの人工的な材と比較して、材料費や工費が高くなる傾向にあります。
家の予算をできる限り抑えて建てたいという方は、しっかりとした資金計画とお見積りの確認が必要です。
ただし、自然素材を標準的に使用した家づくりをしている工務店やハウスメーカーであれば、効率的な材料の調達や職人の手配ができるでしょう。
自然素材をアレンジ工事としているメーカーと比べると、同じ工事内容でも割安で施工できる可能性がありますので、自然素材の家に特化した住宅会社にまず声をかけてみることをおすすめします。

 

お手入れが必要

自然素材は、経年変化で色や形が変わっていくものがあります。
新建材と比べると、自然素材は四季に応じた変化の様子を見ながら手をかけていくことが必要です。
たとえば、無垢材は水分を吸収したり放出したりする調湿作用がありますが、この効果によってひび割れ・隙間・反りといった症状が発生する可能性があります。
合板のフローリングなどは人口素材のためお手入れもしやすくメンテナンスも簡単ですが、自然素材を扱う場合は、その素材にあった手入れができるように気を遣う必要があります。
このように、その自然素材によって、手入れや管理の方法が異なるため、あらかじめ手入れ方法などをしっかりと把握しておきましょう。

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傷が付きやすく隠しづらい

自然素材には素材が本来持つ柔らかさがあります。
無垢材は床材として使われることが多いですが、物を落としたり子ども達がおもちゃで遊んでいると比較的簡単に傷がつきます。

珪藻土の壁は汚れがついた場合拭き取ることができないため、漂白剤で染み抜きしたり、削って上塗りしたりする対応となります。
また障子や襖、壁や天井などに使われる和紙も汚れや破れが生じると修理が難しいため、貼り替える必要があります。

どんな素材でも住んでいれば傷や汚れはつきものですが、自然素材も綺麗に保つにはメンテナンスが必要になります。

築11年の床

 

 

家づくりに使われる主な自然素材

「自然素材の家」と一口にいっても、使われる素材はさまざま。
古くから日本の伝統建築でも自然素材が多く使われてきました。

自然素材の家づくりによく使われる素材で、代表的なものをご紹介していきます。

 

漆喰(しっくい)を使用するメリット・デメリット

漆喰の塗り壁

漆喰は、珊瑚礁に由来する石灰の壁材のことです。
日本に古くから残るお城は白い壁であることが多いですが、この素材が漆喰であり、奥行きのあるホワイトカラーが特徴的です。
何百年と経ったお城をみても変色がないことからもわかるとおり、漆喰は大きな経年変化がほとんど見られないため、長期的に安定して同じ色合いを楽しみたい方にはおすすめの自然素材です。
デメリットとしては、職人の手仕事で塗り上げていく施工のため、一般的なビニールクロスなどに比べて工期が長くなり、工費も割高になることが挙げられます。

 

珪藻土(けいそうど)を使用するメリット・デメリット

珪藻土の塗り壁

珪藻土は、優れた吸湿性能が特徴で、最近ではバスマットやコースターなどにもよく使われている身近な自然素材です。
珪藻土の原料は、海底の底から採取する珪藻という植物性プランクトンが由来となっています。
ホワイトの塗り壁にすることが多いですが、お好みによって色づけすることもでき、住まい手のオリジナルカラーで室内をコーディネートすることができます。
デメリットとして、条件によっては乾燥による収縮が起こり、柱との間に隙間が出来たりすることがありますが、上から固化材を塗って目立たなくさせる補修ができます。ビニールクロスではこうした部分的な補修は難しいので、手入れをしながらいつまでも綺麗な状態を保てるのは利点ともいえるでしょう。

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珪藻土の壁材とは?漆喰との違いやメリット・デメリット、施工事例をご紹介!

 

和紙を使用するメリット・デメリット

いろいろな和紙

昔ながらの日本の素材・和紙も、建材として使うことができます。
色味も質感も多彩な表現ができるのが、和紙の魅力。アクセントとして壁や天井の一部を和紙張りにしたり、襖や収納扉などの建具に使ったりと、インテリアデザインのポイントになってくれます。
柔らかい雰囲気がありながら強度の高い紙で、繊維と繊維が絡み合った隙間に空気を含むため、脱臭や保温効果も期待できます。

 

天然リノリウムを使用するメリット・デメリット

天然リノノウムは、亜麻仁油・コルク粉・松樹脂・石灰岩を原材料とし、主に床材などに使用されます。
天然リノノウムは耐火性に優れており、傷がつきにくいのも魅力です。
そのほか静電気が発生しないため、ホコリが舞わずに掃除の手間を省くことができます。床材に非常に適した材ということができるでしょう。
デメリットとしては、特有の油っぽいにおいが施工後に生じることです。気になる方は使用を控えましょう。

 

無垢材を使用するメリット・デメリット

無垢材の床

無垢材は、丸太から切り出した木材をそのまま使用しています。
木の本来の質感をそのまま味わうことができる、人気の自然素材です。
無垢材は、色・形・節や木目の表情などが多彩で、一本ずつの木によっても、製材の仕方によっても変化します。唯一無二の素材であり、愛着を感じながら長年楽しむことができるでしょう。
さらに、無垢材はその木独特の香りを放ちます。好き嫌いがわかれるものもありますが、自分のお気に入りの木材を見つければ、まるで森にいるかのような心地よさをマイホームで味わいながら住まうことができます。
デメリットとしては、やわらかさのある材のため傷がつきやすいこと、木材の伸縮によって
反りやひび割れが生じる可能性があることなどが挙げられます。あらかじめ木材の含水率を調べたり定期的にメンテナンスをおこなうことで防ぐこともできますので、さまざまな方法を知っておくとよいでしょう。

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無垢の木とは?無垢材の特徴やお手入れ方法を徹底解説

 

ウール(羊毛)を使用するメリット・デメリット

ウールとは、羊の毛でできた素材のことを指し、衣服などにも使われる素材です。
住宅で目に見える部分に使われることは少ないですが、主に壁の中の断熱材などに使用されます。
ウールは非常に断熱性に優れており、冬でも快適に生活を送ることができるでしょう。

 

 

自然素材の家と従来の家の違い

自然素材を使用した家と、従来の住宅では、具体的にどのような点で違いがあるのでしょうか?
ここでは、3つの観点から、その違いをみていきます。

 飾り棚

 

住み心地の違い

自然素材の家は、部屋の温度や湿度が自然に保たれ、においなども自然に消臭してくれることが多いため、一般的な住宅と比べても住み心地がよいという意見が多いです。
また、新築住宅は人工物に使用される接着剤などの独特なにおいがしますが、自然素材の家では化学物質をほとんど使わずに施工されることが多いため、においの面でも気になることが少ないといえるでしょう。

 

管理の手間

自然素材の家はメンテナンスが大変といったイメージがありますが、それぞれの素材にあったメンテナンスを実施するだけなので、慣れてしまえば従来の住宅と何ら変わりはありません。
また、珪藻土や漆喰の壁は、一度塗ると従来の壁紙と比べておよそ10倍長持ちするともいわれています。従来の家であると、クロスが剥がれたり、傷んでしまうと傷になることがほとんどですが、自然素材の家であれば、それを「経年変化」、つまりは「味」として楽しむことができるといえるでしょう。そのため、管理を含めて、家の変化を家族の成長とともに楽しみたいという方にも、自然素材の家はおすすめといえるでしょう。

 

コスト面

自然素材は、集成材やビニールクロスなどの人工的な材と比較して、材料費や工費が高くなってしまう可能性があります。
そのため、家の予算をできる限り抑えて建てたいという方には、あまりおすすめできません。
自然素材を使用したいけど予算も抑えたいという方は、家の一部分のみを自然素材にしたり、素材のグレードを下げることで価格を抑えられます。
自然素材を使用したいという方は、自分の要望が柔軟にかなえることができる、注文住宅で家を建てることをおすすめします。

 

 

自然素材にこだわるなら、木の種類にも注目

自然素材の家で欠かせないのは、なんといっても木。
特に無垢材を使用する場合は、木の種類によっても性質が大きく異なります。
ここでは、家の材として使われることの多い代表的な木材の特徴をまとめていきます。

無垢の木の種類

 

スギ

スギ材は、古くより日本の住宅で使われることも多い材で、和風な家に良く似合います。
スギ材は感触がやわらかいため、素足で歩いても気持ちよいといった利点があります。
やわらかい材は住まい手に心地よさをもたらすとともに、施工時にも柔軟な加工が可能になるため、さまざまなデザイン設計ができます。

杉材の天井

 

ヒノキ

ヒノキは、日本で古くから親しまれている木材で、その独特な香りが人気です。
ヒノキの材を使えば、家の中で常にヒノキの香りを楽しむことができるでしょう。
ヒノキは高級な木材といったイメージがありますが、市場ではほかの無垢材と比べて価格変動が激しいといった面があるため、時期によって価格が大きく異なることも特徴として挙げられます。

ヒノキの壁の浴室

 

マツ

マツ材は、経年変化で艶のある茶色に変化していくといった特徴があります。マツの中でも、カラマツ材は深い赤茶色に変わり和風の落ち着いた住まいに似合います。アカマツ材は黄褐色に色味が変化していき、表情が豊かで子育て世代に人気があります。
節が多くてあたたかみがあり、自然を感じるナチュラルな材のため、シンプルな部屋にも良く合います。

松の床

 

サワラ

サワラは、ヒノキとよく似た表情と特徴を備えています。
水への耐性が強い木材であり、水回りで利用されることの多い材です。
特に湿気や水分の多い脱衣所やキッチン、廊下などで重宝されます。

サワラの腰壁のランドリールーム

 

ケヤキ

ケヤキは樹齢の長い木で、神社や古い日本家屋などで大きな大黒柱や太鼓梁などで目にすることもあります。
色・艶・香りも独特で、経年変化によって深みの増す木材です。
また、使い込むうちに光沢を増し、肌触りもよくなります。重厚感のある材で、昔の家だけでなく現代の家でもいまだ人気を誇る材のひとつです。

ケヤキの床の間

 

サクラ

サクラの特徴としては、節が少なく、美しい木目が床材や家具用として人気です。すっきりと美しい床板で個性を演出したいという方にはおすすめの材です。
耐久性にも優れており、床材として使用するのに申し分のない材であるということができるでしょう。

山桜の床材のリビング

 

 

自然素材の家づくりのポイントは?

特色のある自然素材ですが、家づくりをする時にはどんな点に気を付けたらよいのでしょうか。ポイントを見ていきましょう。

 

経年変化を楽しむ

新建材にはない自然素材の特徴として、経年変化があります。
特に無垢材は時間が経つにつれて木が持つ油がにじみ出て、色が変わり艶が出ます。樹種によっても変わっていく色が異なります。そうした変化を味わう気持ちで家に取り入れると長く住まう楽しみの一つとなるでしょう。

とはいえどう変化していくのかは気になるところですよね。予め経年変化した様子を見ておくと将来の姿が想像でき、安心です。

工房信州の家では築年数1年未満の新しい展示場から築年数20年を超えた展示場までご覧いただくことができます。ぜひ変化していく無垢材の様子を比べてみてください。

長野県内10の展示場

 

適材適所の素材を選ぶ

自然素材はそれぞれに性質が異なるため、各素材が持つ機能を活かせる部分に使うことが大切です。

無垢材は加工しやすく肌触りがよく吸湿効果もあるため、壁・床・天井・建具・家具など家の多くの部分に採用されます。しかし水にはあまり向かないため、水回りや浴室の内部、外壁などは水に強い樹種を選ぶ、表面に塗装するなど工夫をすると良いでしょう。樹種ごとに硬さも異なるため傷のつきやすさや肌触りの良さを天秤にかけ選びましょう。

珪藻土や漆喰は壁や天井に使われることが多いです。
調湿効果や耐火性、消臭効果などが期待できます。薪ストーブの炉壁をすっきりとさせたい場合などは漆喰の塗り壁にすると良いでしょう。一方汚れのつきやすいキッチン周りは拭き取ることができるタイル等の素材に変えるとお手入れが楽になります。

素材の特徴をよく知っている建築会社と相談して決めていきましょう。

珪藻土の壁と板張りの天井

 

手をかけていく

どんな素材を使っても住んでいくうちに汚れや傷などがつくため、メンテナンスは欠かせません。
自然素材の場合は手をかければかけるほど美しく経年変化をしていくため、掃除のしがいがあります。育てていくように、日々少しずつ磨いてみてはいかがでしょうか。
そうすることで家の小さな変化を見逃さず、適切な対応をとることもできます。

新建材を使った家では完成時が一番きれいな状態ですが、自然素材の家では完成後、丁寧に住んでいくことで味わいのある家となっていきますよ。

 

 

自然素材を使った家によくある失敗と対策方法

自然素材の特性をよく知っていないと、建ててから「失敗した~」と思ってしまうことがあります。
主に日常のお手入れ方法や、住んでいくうちに出てくる無垢材特有の動きなどについては知らないと驚いてしまうことがあるかもしれません。

 

お手入れで失敗

無垢材は化学薬品が染み込んだモップ等で拭くことにより、シミが出来てしまう場合があります。また珪藻土等の塗り壁は拭き掃除をすることが出来ません。自然素材には素材ごとに適したお手入れ方法があるため、事前に調べておきましょう。

また、外壁に無垢材を使用する場合は3年前後を目安に塗料の塗りなおしが必要になります。

どんな家でも長く快適に住み続けるためにはメンテナンスが必要不可欠になります。引き渡し以降、住んでからも継続してメンテナンスや点検等の制度が整っているか建築会社に確認してみましょう。

動画で分かる!メンテナンス

工房信州の家の定期点検

 

素材の動きに驚く

無垢材は乾燥により隙や割れが出たり、家鳴りがする場合も多くあります。何も知らずに床材に隙間が出来たり、梁に割れが出たりするのを見ると施工に問題があるのか、強度は大丈夫なのか、この音は何だ!?と驚いてしまいます。

しかし無垢材や珪藻土などの自然素材は自分で室内の湿気を吸ったり吐いたりする調湿効果があるため、木自体も膨張と収縮を繰り返します。特に竣工してからの一年間は気温や湿度の変化に木が慣れていないため動きや音の頻度が高くなります。これらは強度には問題なく、自然素材が環境に適応しようとする際に生じるもののため、起こるものと思っておくとよいでしょう。

建てた後に「思っていたのと違った…」ということにならないよう自然素材の特徴をよく調べたり、建築会社に聞いてみたりして下さいね。実際に建てて住んでいる方の話を聞くのも良いでしょう。

工房信州の家では実際に住んでいらっしゃる方のお話が聞けるイベントを開催しております。実際に伺ってお家を見る機会と、オンラインで気軽に参加できる機会を設けています。お気軽にお問い合わせくださいね。

工房信州の家の入居宅内覧会

 

コストアップする

動きの出る自然素材の扱いは熟練の技が必要になります。また施工にも時間を要するため、新建材と比較するとどうしてもコストアップしてしまう傾向にあります。特に標準仕様が新建材の会社だとオプション工事としての選択になるため大幅にコストアップする可能性もあります。

納得のいく家づくりのためには予め資金計画を綿密にして、住宅建築に充てられる予算を明確に出しておきましょう。自然素材にこだわるのであれば、家の規模や設備のグレードなどを調整し総額が予算に収まるよう考えていきましょう。また自然素材を採用する部分を限定することも一つです。

 

 

自然素材の家に向いている人・向いていない人

特色のある自然素材を家に使う場合には、自分に合っているか考えてみることも大切です。向いている人と向いていない人について解説していきます。

 

向いている人の特徴

自然素材を使う大きなメリット一つが化学物質を使わないことです。
毎日を過ごす家が快適かつ健康を害さない空間であることは、家に求める必須条件です。特にアレルギー体質の方、化学物質に敏感な方、小さなお子さんがいる方は化学物質を含む建材はできるだけ避けたいもの。健康に気を配りたい方には自然素材の家が向いていると言えます。

また無垢の木や珪藻土などには人工的に作られたものにはない自然の風合いと温かみがあります。
木目調の壁紙やシート、家具など木や天然石を模した工業製品が多くあるように、自然素材には人を惹きつける魅力があります。本物ならではの香りや手触り、質感などを楽しみたい方は自然素材の家を建てると良いでしょう。

本物だからこその素材の伸縮による割れ、隙、経年変化を楽しみ、メンテナンスしていける人も向いています。

 

向いていない人の特徴

建築時のコストを抑えたい方、掃除の手間をできる限り省きたい方、無機質な質感が好きな方は自然素材の家は向いていない可能性があります。

安く手軽に施工できる新建材と比較すると、素材の入手や施工に手間と時間がかかる自然素材はコストがかかります。コストをできる限り抑えたいという方は素材を見直すという選択肢もあります。

また汚れを簡単に拭きとることができるクロスに対し、塗り壁は拭いて汚れを落とすことができません。漂白する、上から塗るといった方法がありますが、手軽に掃除したいという方は汚れやすい部分はクロスにするなど場所を限定してもよいでしょう。無垢材も同じく、フローリングに比べると耐水性が劣るため、掃除を楽にしたい方は素材の検討を慎重に行いましょう。

またデザインの点で、無機質でクールな質感がお好きな方も自然素材とは相反するイメージのため避けた方が無難です。

 

 

自然素材を使った家を依頼するハウスメーカーや工務店の選び方

先にも述べた通り、比較的安く簡単に施工できるフローリングやビニールクロスなどの新建材に対し、自然素材の無垢材や珪藻土などの塗り壁は扱いが難しく、コストも上がります。

なぜなら自然素材はその素材ごと性質が異なるため、素材の特性を熟知した上で個別の扱いが必要になるからです。

 例えば、柱や床、壁に使われる無垢材は、樹種や乾燥の度合いにより動きや捻り、隙や割れが出ることがあります。強度や使い勝手を保つにはそうした動きを読んで施工する必要があります。ですので、素材の特性を熟知し、適切に扱える会社を選ぶことが大切です。

その会社がどの程度自然素材を使った家を建てているのか確認してみましょう。自然素材が標準仕様の建築会社であればコンスタントに自然素材を扱っているため、経験や知見が豊富です。一方、アレンジ工事として特別の仕様としている場合はどれほどの自然素材の取り扱いがあるのか聞いてみましょう。

コストの面でも、自然素材が標準仕様の会社であれば一度に多くの発注が出来るため、割安に建てられる可能性があります。

 

壁に塗る漆喰や珪藻土は左官屋さんの手作業のため、職人さんの腕により仕上がりにバラつきが出る可能性があります。同じく自然素材が標準仕様の会社であれば現場に入る職人さんも扱う材料や施工方法に馴染みがあり勝手を知っているため、仕上がりの完成度が高まるでしょう。

 自然素材を希望する方は一度、自然素材を標準仕様とした会社を検討すると良いでしょう。

 

 

自然素材を使った家の事例と評判

事例1

延べ床面積:約35坪  敷地面積:約600坪  自然素材:床/カラマツの無垢材 壁天井/珪藻土・一部スギの無垢材

自然素材を使った家のリビング

こちらの家は壁と天井に珪藻土、床はカラマツの無垢材、天井の一部にスギの無垢材を採用しました。

床と天井の無垢材は節の無いものを指定することで、木のぬくもりは感じられつつもすっきりとした印象に仕上がります。木の見た目に癖がないため、どんな内装にも合いますが、木の主張を控えたいモダンやシンプルといったデザインとよく合います。

ソファを置きスギの板張りにしたリビング空間の天井は勾配をつけて、籠るような感覚に。ダイニングとはオープンに繋がりながらも視覚的な区切りの効果も出ます。

自然素材は湿気を吸ったり吐いたりする調湿効果があるため、周囲を木々に囲まれた湿気がある土地でも室内はからっと快適に過ごせるそうです。薪ストーブを付けると壁や床自体がほんのりと温まるため、冬でもヒヤッと冷たい感覚がなく裸足で歩けると評判です。

 

事例2

延べ床面積:約30坪  敷地面積:約91坪  自然素材:床/アカマツの無垢材 壁天井/珪藻土

築11年の家のリビング

こちらは築11年の工房信州の家です。
新築時にはマットな風合いの松の無垢材が、11年の時を経過して艶が出ています。

築11年の家の床の無垢材

無垢材は経年変化すると濃い色に変わります。樹種により様々な変化が楽しめます。
木が本来持つ油がにじみ出て馴染み、床についた傷も気にならずむしろいい味になったと思っていらっしゃるそうです。

 

事例3

延べ床面積:約56坪  敷地面積:約200坪  自然素材:床/アカマツの無垢材 壁/火山灰の地層「シラス」の塗り壁 天井/珪藻土

火山灰の塗り壁のリビング

こちらは壁に火山灰の地層を主成分とした塗り壁を採用しました。表面は珪藻土よりもざらざらとしています。
調湿効果が高く、梅雨の時期もじめじめとした湿気を感じないそうです。

また消臭効果もあり、生活臭を防ぐことが出来ます。すき焼きや焼き魚といったにおいが気になるメニューも気にせずに作ることが出来ますね。

ホルムアルデヒドなどの化学物質を吸着する効果もあるため、赤ちゃんがいる家庭でも安心して使うことが出来ます。

 

 

まとめ

自然素材の家は家族の健康という面でもメリットが多く、長く住み続けるのに適した家です。
ぜひ、住宅の購入を検討されている方は、自然素材の家を検討してみてはいかがでしょうか。

また、長野県で自然素材の家をご検討の方は、私たちフォレストコーポレーションにお問い合わせください。
信州産の無垢材を80%以上使用した、工房信州の家を、お客様のご要望に合わせてご提案いたします。
床や壁、天井には無垢材を使用し、化学物質を使わない自然にも身体にも優しい住まいをご提案いたします。気になる方は、お気軽にご相談ください。

 

 

 

 


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